厚生労働省の「終末期医療に関する意識調査等検討会」は24日、終末期医療における治療選択などについて昨年3月に実施した調査の結果をまとめた報告書案を了承した。
それによると、医師の33.8 %が終末期の治療内容を決定する手順を定めた同省のガイドライン(GL)を「知らない」と回答、GLの普及が進んでいないことがわかった。
終末期医療に関して職員に何らかの研修を「行っている」とした施設の割合は、病院28.4%、診療所7.3%、介護老人福祉施設56.3%で、診療所で特に低かった。これを受け報告書では、GLの周知と医療福祉従事者への研修体制づくりを求めている。
また、終末期に受けたい治療内容の希望を記載した書面の作成については、医師の73.4%、看護師の84.7%、介護職員の83.8%が賛成。一方、治療方針決定プロセスの法制化には、医師の71.3%、看護師の56.5%、介護職員の55.8%が「定めるべきでない」「定めなくてよい」とした。
同省は3月末までに報告書を公表する方針。