「この間の救急症例、先生の言うとおり腸管が壊死していたよ。手術して正解だった。ありがとう」。
ある日の朝、廊下ですれ違った外科の先生に声をかけられました。先日の救急当番日に私が読影を担当した小腸閉塞の症例です。
「それはよかったです。結果をお知らせ頂き、ありがとうございました」。
私はそう返事をして読影室に向かいました。朝からいい気分で仕事にとりかかることができました。
画像診断のスキルを向上させるためには多くの症例を読影することが必要ですが、結果を確認することも非常に重要です。自分でカルテをチェックして後から確認するように努めていますが、主治医の先生方に直接結果をお知らせ頂くと、より印象に残ると感じています。
上記のように診断が正しかった例ではお役に立ててよかったという喜びや安堵感を得ることができますが、実は自分の診断が間違っていたことを伝えて頂くことも重要です。これは主治医の先生方との信頼関係がなければなかなか難しいことです。
「この症例、再発なしとCTで診断されていましたけど、他院でPETをやったら腹膜播種が見つかりました」。
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