糖尿病患者の多くは治療の重要性を認識しているものの、きちんと実践できている人は2人に1人にとどまっていることが、塩野義製薬が2月19日に発表した「糖尿病患者の意識と行動」調査結果で分かった。
調査は昨年10月に行われ、20〜60代の糖尿病患者3437人が回答。治療方針や治療継続の必要性を理解している人は8割以上に上ったが、「治療に必要なことはきっちりやっている」とした患者は51.4%にとどまった。
19日に開かれたメディア向けセミナーで調査結果について解説した寺内康夫横浜市立大院教授(写真)は、回答者の治療効果の認識と病状理解を解析すると、糖尿病患者は図の5つのタイプに分類できるとし、「患者個々に合ったアプローチを工夫する必要がある」と強調した。
寺内氏は「実際には『治療に不満』『おまかせ』『疾患放置』タイプがもっと多いのではないか。こういう方たちをどうサポートするかが大事だ」と述べ、多職種によるチームサポートの実践などの重要性を訴えた。