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小児外科領域における内視鏡下手術の現状と今後の展望【代表的小児外科疾患に導入。ロボット支援手術用の小型・低コストの新機器の開発に期待】

No.4880 (2017年11月04日発行) P.57

鈴木達也 (藤田保健衛生大学小児外科教授)

漆原直人 (静岡県立こども病院小児外科科長)

登録日: 2017-11-03

最終更新日: 2017-10-31

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  • 近年の内視鏡下手術の発展は目覚ましく,小児外科領域においてもその適応がどんどん拡大されています。小児外科領域における内視鏡下手術の現状と今後の展望について,静岡県立こども病院・漆原直人先生にご解説をお願いします。

    【質問者】

    鈴木達也 藤田保健衛生大学小児外科教授



    【回答】

    小児外科領域での内視鏡下手術は,映像システムや細径器具の発展に伴い適応が拡大され,近年では,鼠径ヘルニア,胃食道逆流症,ヒルシュスプルング病,高位鎖肛,肺疾患など多くの代表的小児外科疾患に内視鏡下手術が導入されています。小児では,成長・発達を考慮した術式が必要ですが,従来は大きな切開で開胸・開腹手術が行われていた疾患に対して,近年では,小さなポート創のみとなり,低侵襲で整容面でも優れているだけでなく,骨格の変形がないなど機能面でもメリットが大きいです。

    最近では,生後間もない新生児にも内視鏡下手術が行われています。小児外科の患者は,体重2~3kgの新生児から体格的には成人と同じ年長児まで対象としており,体型に合わせて様々な工夫が行われています。

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