薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は4日、統合失調症治療薬「レキサルティ錠」(一般名:ブレクスピプラゾール、大塚製薬)の承認を了承した。
同薬は非定型抗精神病薬で、アリピプラゾール水和物(商品名:エビリファイ錠)の構造変換の過程で発見された化合物。アリピプラゾールと同様、パーシャルアゴニスト(部分作動薬)と呼ばれる薬剤で、ドパミン受容体とセロトニン受容体に対する阻害作用により、統合失調症の陽性症状(妄想、幻覚等)と陰性症状(感情の平板化、意欲の欠如等)に効果を示すとされている。
成人には1日1回1mgから開始した後、4日以上の間隔を空けて増量し、1日1回2mgを経口投与する。臨床上では、他の非定型抗精神病薬と同様に、統合失調症の第一選択薬に位置づけられると考えられる。
同日の部会では、慢性便秘症治療薬「グーフィス錠」(エロビキシバット水和物、EAファーマ)の承認も了承された。同薬は回腸における胆汁酸再吸収に関わるトランスポーター「IBAT」(Ileal bile acid transporter)に対する阻害作用を持ち、大腸内の胆汁酸量を増加させ、腸管内の水分・電解質分泌と消化管運動を促進することで、便秘の改善が期待される。成人には10mgを1日1回食前に経口投与し、1日量が15mgを超えない範囲で症状により適宜増減する。