厚生労働省は2月28日、医道審議会医師分科会で、精神保健指定医を辞退した医師の中に指定申請時に不正なケースレポートを提出した者1名と、その指導医だった者1名が含まれていたことを明らかにした。
精神保健指定医制度を巡っては、2015年に聖マリアンナ医大病院で資格の不正取得が発覚。23名が指定医の取消処分を受けた。これを契機に、厚労省はケースレポートをデータベース化。重複する症例がないよう、申請と突き合わせてカルテを調べることとしている。
厚労省によると、今回の申請で、自身が診断・治療に十分な関わりを持つ症例をケースレポートとして申請した医師と同じ症例が、関わりが不十分な者によって既にケースレポートとして提出されていたことが明らかになったという。問題発覚後、不正なケースレポートを提出した者とその指導医だった者は資格を自主返上している。