□大動脈瘤は大動脈の一部の壁が全周性,または局所性に拡大または突出した状態であり,大動脈瘤が破裂すれば急激にショック状態に至り死亡する。治療は,開胸,開腹による人工血管置換術,またはステントグラフト内挿術が行われている。
□大動脈瘤は無症状に経過し,胸部X線や腹部エコー,触診などで偶然に発見される場合が多いが,弓部大動脈瘤で嗄声が出現する場合などもある。
□症状として,胸背部痛や腹痛,腰痛などを伴っている場合は,破裂あるいは切迫破裂の可能性があり,速やかな診断治療が必要である。
□造影CTが最も一般的であり,診断治療に必要不可欠なものである。CTにて正常径の1.5倍を超える大動脈の拡大(胸部で45mm,腹部で30mm)を認めた場合,大動脈瘤と診断する(図1)。ただし,嚢状瘤などは大動脈壁が一方向に突出するものであり,大きさで定義されない。
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