□四肢の主幹動脈に閉塞性の血管炎をきたす疾患。
□20~40歳代の若年男性に多くみられ,喫煙が発症・増悪に関与するとされている。
□以前は人口10万人に4~5人の発生率であったが,1970年後半を境に罹患率は急速に減少している。
□重症の場合には下肢切断に至るが,予後は比較的良好な疾患である。
□初期症状は,足先の痺れ・冷感・皮膚色調変化で発症し,その後に運動後の下肢のだるさ(間欠性跛行)を呈することが多い。
□進行すると安静時疼痛や潰瘍・壊疽へと進展することもある。
□時に上肢も罹患することがあるが,手指や上肢の症状は下肢に比べて軽度と言われている。
□バージャー病だけに特異的に認める血液検査所見はないが,免疫グロブリン・免疫複合体が上昇していると言われている1)2)。
□足趾血圧測定(ドプラ法もしくは脈波法)や皮膚組織灌流圧検査(skin perfusion pressure:SPP)にて患肢の測定値低下を認める。
□形態的には下肢エコー・MRA・造影3D-CT,血管造影検査で動脈の狭窄や閉塞部位を確認することができる。
□特徴的な所見として,下肢では必ず膝関節より末梢に病変があり,上肢では肘関節より中枢側に病変が及ぶことはない。そして,血管造影検査では病変中枢側の動脈壁は平滑で,虫喰い像・石灰化沈着などの動脈硬化性の壁不正も認めない(図)。
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