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尖圭コンジローマ

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-28
石地尚興 (東京慈恵会医科大学大学院医学研究科皮膚科学教授)
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  • ■疾患メモ

    年間罹患者数が4万人近いと考えられている性感染症である。

    ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus:HPV)6型,11型の感染症である。

    米国などで増加しており,近年わが国でも増加が危惧されている。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    外陰部,肛門部の粘膜,皮膚に多発してみられる丘疹で,表面は乳頭腫状を呈し,粘膜ではみずみずしく光沢を有する。

    治療せずに放置すると周囲にも感染が拡大して徐々に増加するが,自然治癒も起こりうる。

    性感染症であるため,性的パートナーとの間でピンポン感染が起こりうる。

    褐色調を呈する場合,粘膜ハイリスクHPV感染症であるbowenoid papulosisとの鑑別が必要である。

    【検査所見】

    性感染症であるため,梅毒血清反応,HIV抗体を調べておく。

    ダーモスコピーで観察すると乳頭腫状を呈する詳細な変化が確認でき,診断に有用である。

    診断を確実にする場合生検して,病理組織学的にkoilocytosisなど特異的な変化を確認する。

    ウイルス学的検査として,抗体を用いたパピローマウイルス抗原の検出や核酸検出法があるが,保険適用はない。

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