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巻き爪・陥入爪

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-06-20
伊藤泰介 (浜松医科大学皮膚科学講座病院准教授)
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  • ■疾患メモ

    爪の変形,深爪などにより陥入爪が生じる。不適切な靴や外傷,加重により巻き爪が起こる。近年では抗EGF(epidermal growth factor)抗体による爪トラブルも多い。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    陥入爪は,爪の変形や不適切な爪切りにより爪甲の辺縁が側爪溝の皮膚軟部組織に持続的に陥入して炎症をきたし,腫脹した組織にさらに食い込むことで組織損傷が生じる。慢性的な刺激により肉芽組織の形成をきたすことも多く,しばしば二次感染をきたしている。

    糖尿病患者では蜂窩織炎を続発し,致命的になる場合もある。

    爪が巻く原因として,窮屈な靴,深爪や外傷による爪の伸長障害,寝たきりによる非荷重状態,外反母趾など様々である。

    近年,肺腫瘍,直腸癌などに対する抗EGF抗体など生物学的製剤に伴う肉芽腫や陥入爪の症例が増加している。この場合,原疾患の治療継続との兼ね合いから難治性である。

    【検査所見】

    陥入爪や巻き爪による二次感染からの蜂窩織炎では,WBC,CRP,ASO,血糖値,プロカルシトニンなどを含む血液検査や細菌培養などを行う。

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