□骨端線閉鎖前の大腿骨近位骨端部への血流障害によって生じる壊死性疾患。
□3~12歳までに多く,5~8歳の男子が最も罹患しやすい(男女比約5:1)。
□成人の大腿骨頭壊死と異なり,修復と骨再生を認める。
□徐々に増悪する跛行が主症状で,膝や大腿部に疼痛を訴えることが多い。
□股関節の可動域制限(特に内旋・屈曲内転),大腿四頭筋の廃用性萎縮を呈する。
□単純X線像:骨頭に骨硬化像や透亮像を認め,荷重部が扁平化。
□MRI:早期診断に有用。T1,T2強調像で低信号を呈し,阻血を示す。
□本症では診断がしばしば遅れることがある。以下の点に留意する。
①10歳以下で跛行が主訴であれば,常に本疾患を鑑別疾患として考える。
②疼痛部位が股関節以外(大腿や膝)でも,股関節の可動域と大腿周囲径を測定する。
③単純X線撮影は必ず2方向とし,判断に迷うときはMRIを撮影する。
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