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私,骨粗鬆症でしょうか……②(腎機能障害あり)[骨折ファーストタッチ ─decision makingのための骨折の考え方─(42)]

No.5257 (2025年01月25日発行) P.32

海透優太 (JCHO若狭高浜病院整形外科医長/臨床研修センター長)

登録日: 2025-01-27

最終更新日: 2025-01-22

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鑑別診断

▶今回は第41回(No.5255参照)の続編で,腎機能障害がある患者への対応を考えていきます。

▶人間の骨格がもつ2つの大きな生理機能は,「体格の支持性を保つ」ことと「細胞外液のミネラル緩衝」です。前者が低下することを「骨粗鬆症」と,後者が低下することを「CKD-MBD(chronic kidney disease-mineral and bone disorder)」と呼びます。

▶腎機能障害がない場合には,腎臓で活性型ビタミンDが産生されることで腸管のカルシウム(Ca)吸収が亢進し血中Ca濃度を保ち,骨代謝回転を正常に保っています。

▶腎機能障害が進行すると活性型ビタミンDが低下するため,腸管Ca吸収が低下し血中Ca濃度も低下します。そして,副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)の分泌刺激により骨代謝回転を亢進し,血中にCaを放出するミネラル緩衝が働きます。それにより「高回転型骨粗鬆症」が進行していきます。

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