□原因不明の月状骨(手関節中央部を構成する骨の1つ)無腐性壊死により手関節痛を生じる疾患で,解剖学的異常(月状骨の形態や血流動態,尺骨マイナス変異)が関連するとされる。
□手の使用頻度の高い仕事をする20~30歳代男性に好発するが,稀に10歳代の若年者,60歳以上の高齢者にも発症する。10歳代では手をつくことの多い競技(体操など),あるいはラケット競技(バドミントンなど)といったスポーツ活動を高頻度に行っている場合が多い。
□若年者以外完全な修復は期待できない進行性の疾患で,活動性の高い患者には手術療法が必要である。放置すると変形性関節症に進行する。
□手関節痛が徐々に増強,可動域が減少し,握力が低下してくる。
□月状骨に一致して腫脹と圧痛がある。手関節可動域制限と最終域での疼痛がある。X線像上,月状骨の硬化像や骨折,圧潰があり(図1a・b),MRIでは月状骨全体の低信号化(T1,T2ともに)を認め(図1c),CTでは月状骨の硬化像や骨折,分節化が詳細に判明する。
□stageⅠは,X線では発見しにくい。MRIで診断する。
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