□発生頻度は全出産の約0.3~0.5%程度。右側にやや多く,女児に多い傾向がある。骨盤位分娩,鉗子・吸引分娩など産科的難産例に多い。
□発生原因は,胎内負荷,阻血,分娩時の胸鎖乳突筋過伸展などの仮説はあるが,確定していない。
□自然治癒が期待できる場合が多く,保存療法が主体である。生後1年半~2年経過しても改善がみられない場合は,外科療法を考慮する。
□片側の胸鎖乳突筋の拘縮または短縮により,特有な斜頸位(頭部を患側に傾斜させ,顎先を健側に回旋)を呈し,頸椎の患側への回旋運動と健側への側屈運動が制限された状態が生じる。
□胸鎖乳突筋分岐部に生後7日前後で小指頭大以下の柔らかい小腫瘤が生じる。生後2~3週頃までに急速に硬さと大きさが増す。
□腫瘤の観察に超音波検査は有用である。
1190疾患を網羅した最新版
1252専門家による 私の治療 2021-22年度版 好評発売中
PDF版(本体7,000円+税)の詳細・ご購入は
➡コチラより