□尿管狭窄の発生頻度については不明である。尿管狭窄の原因は,尿管壁そのものの肥厚(内因性)と尿管外からの圧迫(外因性)に分類される。
□尿管狭窄の原因にかかわらず腎後性腎不全や重症尿路感染症を起こしている場合は,腎機能温存と感染コントロールのため緊急ドレナージ(腎瘻造設,ダブルJステント留置)の対象となる。
□尿管狭窄の治療は,基本的には外科手術が主体となる。
□特発性後腹膜線維症の主な薬物療法に,ステロイド治療がある。
□急性尿管閉塞の場合は疝痛発作・嘔吐・悪心などを呈し,腎盂腎炎などの上部尿路感染症を発症した場合は発熱・悪寒を生ずる。
□慢性尿管閉塞の場合は,特異的な明瞭な症状は呈さないことが多い。
□腎機能障害や尿路感染症を合併する場合は,血清Crの上昇,白血球数増加,CRP上昇,血沈の亢進を認める。
□画像診断では,超音波により水腎症の有無,CTやMRIにより尿管狭窄の原因(内因性・外因性)が推定できる。狭窄の範囲,程度を確認するため,順行性・逆行性腎盂尿管造影,尿管鏡も施行される。腎機能評価には,腎シンチやレノグラムなどの分腎機能検査が必要である。
□悪性腫瘍が否定できないときは,生検の適応となる。
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