□ぶどう膜炎の原因には約30疾患があり,地域,人種,年齢などによって疾患の頻度が異なる。わが国では15%が感染性,85%が非感染性である。
□わが国では感染性のものとして,感染性眼内炎(主に術後),ヘルペスウイルスによるぶどう膜炎,結核性ぶどう膜炎,トキソプラズマ症,トキソカラ症が多い。
□非感染性のものでは,サルコイドーシス,フォークト(Vogt)─小柳─原田病,ベーチェット病が多い。
□約4割の症例は原因疾患を同定できない。
□感染性眼内炎の場合,著明な充血,眼痛,眼脂,急激な視力低下をきたす。その他の感染性の場合,羞明,充血,視力低下,飛蚊症がみられる。
□非感染性の場合,羞明,充血,視力低下,飛蚊症,黄斑部に病変が生じれば歪視,変視がみられる。再燃例が多い。
□活動期の前眼部所見として,結膜充血,角膜後面沈着物,前房細胞,前房内フレアの上昇,虹彩後癒着,虹彩・隅角結節,前房蓄膿,瞳孔運動異常,後眼部所見では硝子体混濁,網膜血管の拡張・蛇行,網膜出血,網膜滲出斑,網膜壊死,漿液性網膜剥離,多発性脈絡膜炎,視神経乳頭浮腫・充血,視神経・脈絡膜結節などがみられる。
□晩期(合併症)では,帯状角膜変性,虹彩萎縮,虹彩後癒着,白内障,視神経乳頭陥凹拡大,視神経萎縮,網膜血管白鞘化,網膜血管閉塞,網膜新生血管,裂孔原性・牽引性網膜剥離,網脈絡膜萎縮などがある。
1190疾患を網羅した最新版
1252専門家による 私の治療 2021-22年度版 好評発売中
PDF版(本体7,000円+税)の詳細・ご購入は
➡コチラより