□急性喉頭炎の多くはかぜ症候群の部分症状として発症するが,物理・化学的刺激等も原因となる。
□慢性喉頭炎は急性炎症が遷延化したものや,副鼻腔や下気道からの炎症の波及,口呼吸,喫煙や声の酷使などの慢性刺激により生ずる。また,胃食道逆流症(GERD),ウイルス感染,結核等の特殊な炎症による喉頭炎など,原因や病態も多彩である。
□急性炎症:咽喉頭痛,嚥下痛,嗄声(時に失声),イガイガなどの咽喉頭異常感,咳嗽や呼吸困難などがみられる。
□慢性炎症:嗄声,喉の違和感,掻痒感などを訴える。
□喉頭粘膜や声帯粘膜の発赤,腫脹や肥厚,びらんや潰瘍,痂皮形成,分泌の亢進,など多彩な所見を呈する(図1:急性声帯炎)。
□慢性炎症:初期には粘膜の充血や腫脹のために赤みを帯びるが,長期にわたると粘膜の肥厚や粘液栓の萎縮等により白みを帯びることもある。また,角化を伴い悪性腫瘍のような所見を呈する場合もある。慢性炎症は,声帯にポリープや結節,浮腫性変化等も引き起こす(図2:ポリープ様声帯)。
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