□急性声門下喉頭炎(クループ)は,生後6カ月~5歳児に多く,ピークは2歳前後である。声門下は気道の中で最も狭い部位であり,炎症によって粘膜が浮腫を起こすとさらに狭窄し,吸気性喘鳴や犬吠様咳嗽,嗄声などの症状をきたす。急性に生じ,呼吸困難で窒息する可能性もあるため注意が必要である。
□多くはウイルス性の炎症であり,特にパラインフルエンザウイルスやRSウイルス,インフルエンザウイルスなどが原因となっていることが多い。
□吸気性喘鳴:「ヒューヒュー」と狭い気道を通るような音が聞かれた後,肩呼吸や陥没呼吸を呈するようになる。
□犬吠様咳嗽:「ケンケン」という硬い咳をする。
□嗄声:声門下が腫脹するため,声が出にくくなる。
□血液検査を行う。
□血中酸素飽和度測定:陥没呼吸などを呈している場合,酸素投与や気道確保の必要性について検討する。
□頸部単純X線:正面像(図),側面像を撮影する。
□CTなど鎮静を要するような検査は呼吸困難を増長する可能性があるため禁忌である。
1190疾患を網羅した最新版
1252専門家による 私の治療 2021-22年度版 好評発売中
PDF版(本体7,000円+税)の詳細・ご購入は
➡コチラより