著: | 茨木 保(漫画家・いばらきレディースクリニック院長) |
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判型: | B6判 |
頁数: | 132頁 |
装丁: | 単色 |
発行日: | 2017年07月10日 |
ISBN: | 978-4-7849-4097-4 |
版数: | - |
付録: | - |
特防科
識別点
謎の猫 現る
個人情報
あるある
おそれいったか
醜いケダモノ
ネットが主治医
人間の盾
お伽噺で学ぶ画像診断
パラドックス
気になるラスト
前門の虎、後門の狼
モリゾウ先生の大博打
六道輪廻
診断名「レバニラ」
ニコニコ団の正体
言葉狩り
鎌と金槌
サバ読み
魂とプリオン
つるべとられて
果てしなき謝罪
侵略者を撃て
耳なし芳一
昭和の漫研
なんでこんなになるまでほっておいた?
8月の濡れた猫
局地戦終結
おたくの都合
戸惑いの猫
ABCD…
四価ショック
美しい誤解
失敗の理由
あえて言うわ!
バイアス対策
事故物件
前世はヤドカリ
奈良野先生の達観
二軍選手
なんとかなるさ
猫バンバン
デジタルタトゥー
ズレてる
入国拒否
コックリさん
癒される
バチあたり
名前が呼べない
ルサンチマン
都会の積雪
寿司猫
日米医療対戦
はいてますよ!
アジビラ
M
労使対決
アンドロイド作戦
就業規則
開業人生最大のご褒美
保健所の指導
赤い竿
STAPマン
囚われのヤマネコ
落書き
魚類の新分類
都知事の真似
見てしまった猫
根拠ない断言
解読不能
後ろめたい帰還
職員の病欠
教授への紹介状
季節の香り
江ノ島の奈良野家
割りばし
野良猫の楽園
求人広告
弱腰外交のツケ
にぎわう面接
瞬殺
一途なウニちゃん
こまけぇこたぁいいんだよ
失った時間
ヤマネコ診療所 発進!
トイペ泥棒
なぜにそこまで
人間万事塞翁が馬
懺悔なさい
妖怪よりより
罰ゲーム
年齢確認
不逮捕特権
カスどうしの和解
妖怪じろじろ
羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く
真田ロス
労災
声を聞かせて
妖怪つぶやき小僧
カメムシ①
カメムシ②
のんちゃんのチョコ
妖怪かべみみ
脳の老化
コバンザメ
プライドは心の癌
無敵の公共放送
長谷川式スケール
路駐
安全と安心
現金一括キャンペーン
オーバーブッキング
一度きりの人生
忖度(そんたく)
ハズレ?
住宅展示場
ネット詐欺
太陽がいっぱい
あとがき
あとがき
世の中には奈良野先生のようにおばけが見える人がいます。我々医者は、患者さんからそういう話を聞くと、つい精神疾患に結びつけて考えがちです。ですから医療関係者には、おばけが見えても黙っている人がいらっしゃるかもしれませんね。
この巻の「妖怪つぶやき小僧」の話は、ボクの友人が突発性難聴になったときの症状をそのまま描きました。耳鼻科ではよくある話なんでしょうが、友人は看護師さんに症状を伝えるときに、「別の病気」を発症したと思われないか不安だったそうです。
ボクの母親もおばけが見える体質でした。そんなわけで、子どもの頃から彼女の幽霊話を聞いて育ったボクは、いまだ心の中で霊的な現象を信じているところがあります。もちろん、科学者の端くれである医師という立場上、自分が感じた非現実的な感覚を、極力、非科学的なモノと結びつけないようにしようとは思っているのですが、実際にはそう理性的な対処ばかりできないもんです。
特に最近、夜に一人でクリニックに残っていると、マジで妙なモノが見えたり聞こえたりしてゾッとするときがあります。待合室に髪の長い女の人が立っていたり、トイレに白い人影が見えたり、先日も二階の扉を夜にノックする音がして、すぐ開けてみても誰もいない……「またおばけかよ!」と、恐怖を通り越して腹が立ちました。
みんな、気づいているのに口に出さない、恐ろしいモノへの反応は往々にしてそんなものですね。だからおばけは、この世からいなくならないのかなあとと思ったりもします。
6巻につづく