本書は,喘息およびCOPDの診療における重要なポイントを簡潔に整理し,臨床の現場で手軽に参照できるよう工夫された一冊です。本書は,現在わが国で用いられている喘息・COPDのガイドラインなどに基づき,診療に必要な知識が要点ごとにわかりやすくまとめられており,多忙な医師や医療従事者にとって実用的な参考書となっています。
最大の特徴は,診療現場で即座に活用できるよう配慮された構成です。各章では喘息やCOPDに関連する診療の基本事項が体系的に整理され,ポイントが箇条書きや図などで示されています。これにより,具体的な診療の流れや留意点を素早く確認することができます。特に,初学者や若手医師が基本を効率的に学ぶためのガイドとして活用するのに適していると思います。
また,内容の多くが既存のガイドラインをベースにしているため,臨床での即時的な参照に適しています。ガイドラインに準拠した情報がコンパクトに整理されており,現場での診療を支える「手引き」として役に立つと思います。
一方で,シンプルかつ要点を絞った構成は,専門的な議論やより深い学びを進めたい読者にとっては,併せて他の専門書や最新の研究成果を参照することで理解がさらに深まると思います。
多忙な臨床現場で働く医師や医療従事者の診療の手助けとなる一冊です。著者が本書に込めた臨床支援への思いと努力に敬意を表するとともに,本書が多くの読者に役立つことを願っています。
“今日の診療”において一歩ステップアップ!
喘息とCOPDの病態・検査や治療について,押さえておきたいポイントやTipsを見出しに据えて,実臨床にすぐに利用できるかたちにしました。
症例提示部分では,実臨床で活躍する長尾大志先生,倉原優先生,中島 啓先生を執筆陣に迎え,現場のポイントを解説しています。編著者の田中先生と,各執筆者とのQ&Aは必見です。
一般内科,ジェネラリストの先生方にもおすすめです!
執筆者の先生方のブログでも取り上げて頂きました。
長尾大志先生: http://tnagao.sblo.jp/article/191105767.html
倉原 優先生: https://pulmonary.exblog.jp/33225747/
(編集部)