編: | 山本宣幸(東北大学大学院医学系研究科整形外科学講師) |
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判型: | B5判 |
頁数: | 202頁 |
装丁: | 2色部分カラー |
発行日: | 2020年12月10日 |
ISBN: | 978-4-7849-5870-2 |
版数: | 第1版 |
付録: | 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) |
第1章 肩痛総論
1 肩はなぜそんなに痛いのか?
2 肩に夜間痛が多いのはなぜか
3 隠れた心理的要因を見つけるには
4 術後の肩痛はコントロールできる!
5 意外と多い術後CRPS
6 痛みの原因を見つけるために
第2章 原因に応じた標準的治療から最新の治療まで
凍結肩
7 疼痛に対する投薬と注射
8 拘縮に対するリハビリテーション
9 斜角筋間ブロック下のマニピュレーション(徒手授動術)
腱板断裂の保存療法
10 インターベンション
11 リハビリテーションはこういう症例に有効 !
腱板断裂の手術
12 腱板断裂に対する鏡視下手術
石灰性腱炎
13 エコーガイド下石灰化吸引術
14 関節鏡視下石灰除去術
変形性肩関節症
15 保存療法
16 手術
投球障害肩
17 保存療法
18 手術
リウマチ性多発筋痛症
19 リウマチ性多発筋痛症の治療
最新の研究、トピックス
20 エコーの新しい使い方と新しいエコー評価
21 肩痛治療のトピックス
巻末資料
どの文献を読めばいいのか?
開業医の先生と話をしていて、「肩は難しい」、「肩はよくわからない」、「MRIがわからない」とよく耳にします。私はすぐに「難しくないですよ」と返答していますが、はたしてその回答で納得してくれているかはわかりません。
しかし、 本書を読めばきっと私の言っていることがわかっていただけると思います。肩痛の患者が外来に来た時に役に立つような最低限の知識と標準的な治療を学べるように内容を選んで本書を作りました。各執筆者はエキスパートの先生であり、エビデンスをしっかり出している先生方でもあります。
前半は「肩はなぜそんなに痛いのか?」、「夜間痛が多いのはなぜ?」、「隠れた心理的要因を見つけるには?」・・・など、日常診療で多くの先生が素朴に感じている疑問を取り上げました。私も個人的に興味を持っているところでもあります。
後半は各疾患に対する具体的な治療について解説してもらいました。専門医からみて標準とされている治療はもちろん、新しい治療や知識、情報も盛り込んでいただいています。標準的な治療を学ぶと同時に最新の知見も知ることができます。
そして巻末には、数ある文献の中からどの文献を読めばいいのか、その方法を記載しました。膨大な文献から自分に必要な文献をどう探したらいいのか、整形外科医になって間もない頃はやり方がわからず時間ばかりを使っていました。効率よく必要な文献を見つける方法を記載しています。
最後に、本書を読んだ方の肩痛治療に対するアレルギーや抵抗感が少しでもなくなれば嬉しく思います。
2020年10月
東北大学大学院医学系研究科整形外科学 講師 山本宣幸