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変形性膝関節症の運動療法ガイド 保存的治療から術後リハまで

国内患者約1000万人 膝OAへの対応をこの1冊で

定価:4,950円
(本体4,500円+税)

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編著: 千田益生(岡山大学病院総合リハビリテーション部 部長/教授)
判型: B5判
頁数: 226頁
装丁: 2色刷
発行日: 2014年05月24日
ISBN: 978-4-7849-6152-8
版数: 第1版
付録: -

病理・疫学から診断、運動療法や薬物・物理療法、手術的治療まで、変形性膝関節症のケアと知識を網羅しました。最新の疫学調査から明らかとなった知見や、ロコモティブシンドロームとの関連、薬剤の用法、話題のハイブリッドトレーニングシステムなど、変形性膝関節症のケアに関わる者なら知っておきたい知識が満載です。目で見て分かりやすいイラストやシェーマも多数掲載。各種エクササイズの方法も詳しく図解されており、臨床ですぐに役立つ、必携の1冊です。

目次

第1章 変形性膝関節症とは?
1 変形性膝関節症の定義
2 変形性膝関節症の病因
3 評 価
4 変形性膝関節症に関連した解剖学・組織学
5 変形性膝関節症におけるバイオメカニクス
6 変形性膝関節症の疫学

第2章 変形性膝関節症の診断
1 症状・理学所見
2 画像所見
3 鑑別診断

第3章 変形性膝関節症における生活指導
日常生活動作に対する生活指導

第4章 変形性膝関節症の運動療法
1 運動療法の適応,基本的な注意事項,運動強度
2 運動療法のエビデンス
3 変形性膝関節症の運動療法の実際
4 推奨される運動療法
5 Closed Kinetic Chainエクササイズ
6 ハイブリッドトレーニングシステム
7 電気刺激療法
8 運動療法の禁忌
9 運動療法がなぜ変形性膝関節症に有効なのか

第5章 変形性膝関節症の薬物療法
1 各種薬剤の有効性と課題
2 骨粗鬆症

第6章 変形性膝関節症の装具療法
1 膝装具
2 足底板
3 歩行補助具

第7章 変形性膝関節症の物理療法
温熱療法の実際

第8章 変形性膝関節症の手術療法
1 変形性膝関節症における保存的治療の限界・手術的治療の適応
2 高位脛骨骨切り術(opening wedge法)
3 人工膝関節全置換術(TKA)
4 人工膝関節単顆置換術(UKA)

第9章 変形性膝関節症の術前・術後リハビリテーション法
1 術前評価
2 クリニカルパス
3 術前・術後リハに関する提案・推奨事項
4 術後リハの危険性

第10章 変形性膝関節症とロコモティブシンドローム
変形性膝関節症の早期発見・治療とロコモティブシンドロームの予防

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序文

変形性膝関節症(膝OA)は国内に約1,000万人の患者がいると言われています。整形外科領域での有病率は腰痛に次いで第2位です。しかし,患者数の割りに,保存的治療から手術的治療までトータルに記載されていて,知識を整理することのできる書籍は意外と少ないと思います。
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本書は「最新の内容」を「わかりやすく」ということをモットーに,診断・評価をはじめ,運動療法を中心とした保存的治療,そして手術的治療の適応・手技,および術後リハビリテーションと,膝OAについて一通り学べるよう構成されています。

まず各章の内容を俯瞰できるように,各扉にはその章の概要をまとめました。さらに各項目では,重要点を把握できるように,冒頭にpointを呈示しました。実際に治療に携わっている医師やコメディカルの皆様には,最新の知識として十分読み応えのある内容だと思います。また,興味のある学生さんや一般の方々にも理解して頂けるよう,イラストやシェーマをふんだんに盛り込んであります。

執筆は,各分野でいま最も中心的に仕事をなさっている先生方にお願いしました。本書を通読して頂ければ,膝OAの最新の知識がupdateでき,明日の臨床に役立つことと確信しています。

2014年春 千田益生

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レビュー

【書評】最新の知識を整理し治療に生かす

岩谷 力氏(国立障害者リハビリテーションセンター顧問)
超高齢社会のわが国において、健康寿命延伸が国家の健康施策の中心課題に加えられ、生活機能の制限、社会的活動性の制約となる疾患の1つとして、変形性膝関節症対策が重要視されるようになった。しかし、本症に対する生活機能の維持・向上という視点から運動療法、物理療法、装具療法などの保存療法を包括的に取り上げた書籍は少ない。

本書は、岡山大学・千田益生教授の編集により、変形性膝関節症治療の「最新の内容」を「わかりやすく」をモットーに、診断・評価をはじめ運動療法を中心とした保存療法、手術治療の適応・手技、術後リハビリテーションについて、トータルにまとめられている。

本書の構成は変形性膝関節症の定義・病因・病理・バイオメカニクス・疫学に始まり、診断、生活指導、運動療法、薬物療法、装具療法、物理療法、手術療法、術後リハビリテーション、ロコモティブシンドロームの10章から成る。各章の内容を俯瞰できるように各章の扉に概要がまとめられ、各項目のはじめには重要点をポイントとして提示されているので、大変わかりやすく、医師および治療に関わる医療専門職にとって、最新の知識を整理し治療に生かすことに役立つ内容となっている。また、学生や一般人にも理解しやすいように、イラストやシェーマがふんだんに織り込まれている。

運動療法については、経験豊富な著者により、適応、禁忌、運動強度、運動中止基準、エビデンス、実際に推奨される運動療法、各種運動療法、効果機序と、最新知識に基づいて記述されている。

本書は、変形性膝関節症患者の治療にあたる医師および医療専門職の知識の整理となるばかりでなく、「目からうろこ」の知見に触れることができる優れた書物である。手元に置き通読するもよし、興味ある章・項目を拾い読みするもよし。知識の確認、治療の実際に役立つ書物である。

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