【質問者】
谷川攻一 福島県立医科大学ふくしま国際医療科学 センターセンター長
「JRC蘇生ガイドライン2015」においては,各種アルゴリズムを成人と共有する傾向がさらに進みました。一方で,乳児に対する1次救命処置(basic life support:BLS)における人工呼吸の重要性が逆に浮き彫りになり,乳児に接する機会が多い市民(両親や保育士など)への心肺蘇生法(cardiopulmonary resuscitation:CPR)の啓発のありかた(CAB+CCCPRの中でも人工呼吸の重視)の再考が求められました。抗不整脈薬については,リドカインに関する小児対象の無作為化比較試験(randomized controlled trial:RCT)が引用され,アミオダロンと同列に扱われるようになりました。体温管理療法に関するエビデンスも追加され,心拍再開後の集中治療に関するチェックリストも作成されました。蘇生に関する輸液については,N Engl J MedのFEAST studyの解釈に揺れました。
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