現在,わが国では4種類のノイラミニダーゼ阻害薬と1種類のキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬が使用可能である。ほかに,1種類のRNAポリメラーゼ阻害薬が認可されている
ノイラミニダーゼ阻害薬は,発症早期に使用することの有効性が報告されるようになってきた
新薬であるバロキサビル マルボキシルは,臨床試験において,オセルタミビルと同等の臨床効果を示し,より早いウイルス力価の低下がみられる
抗インフルエンザ薬は,重症度,肺炎合併の有無,入院または外来治療の違いにより,使いわけを行う
バロキサビル マルボキシルは,ウイルスのアミノ酸変異を起こすことが知られており,今後の検討が必要である
現在,わが国では4種類のノイラミニダーゼ阻害薬に加え,1種類のキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬が使用できる。ほかに,1種類のRNAポリメラーゼ阻害薬が認可されている。
ウイルス表面のノイラミニダーゼを阻害することにより,インフルエンザウイルス表面にあるヘマグルチニンと宿主細胞表面のシアル酸の結合を維持することで感染細胞からのウイルスの遊離を妨げる。
オセルタミビル(タミフル®)は経口薬,ザナミビル(リレンザ®)とラニナミビル(イナビル®)は吸入薬,ペラミビル(ラピアクタ®)は静注薬である。オセルタミビル,ザナミビル,ラニナミビルは予防投与にも使用される。