在宅医療の草分け的存在であり、全国在宅療養支援診療所連絡会(在支連)会長、在宅医療に関わる15の専門職団体による「日本在宅ケアアライアンス」の議長を務める。
もともと消化器外科に従事。勤務先のある病院では、癌が再発した患者は特定の部屋に移り、そこで最期を迎えることが習わしとなっていた。「あの部屋では死にたくない」と訴えた再発患者を自宅で過ごせるようにと、ボランティアで診療したのが転機となった。
こうした医療を地元に根付いた形でやっていきたいと、東京・国立市に訪問診療と外来を行うクリニックを開業。以来25年間、現在の「地域包括ケア」を先取りする形で高齢者医療に向き合ってきた。一軒家を改装した認知症患者向けの宅老所をはじめ、グループホーム、介護付き有料老人ホームなど、地域のニーズに応じて介護施設も開設してきた。
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