厚生労働省の宇都宮啓健康局長は18日に開いた全国厚生労働関係部局長会議で、今夏をメドに策定する健康寿命延伸プランの方向性を都道府県に説明した。
厚労省は昨年10月、全世代型社会保障の構築に向けて、「2040年を展望した社会保障・働き方改革本部」(本部長=根本匠厚労相)を設置。ここでは①雇用・年金制度改革、②健康寿命延伸プラン、③医療・福祉サービス改革プラン―について審議し、健康寿命延伸プランと医療・福祉サービス改革プランについては今夏をメドに策定する方針を示している。
健康寿命の延伸について宇都宮健康局長は、重点3分野として「生活習慣形成」「疾病予防・重症化予防」「介護予防・フレイル対策、認知症予防」を列挙。3分野に取り組む際には、新たな手法として「自然に健康になる社会の構築」「行動変容を促す仕掛け」を取り入れて政策の実効性を高めるとした。
このうち、自然に健康になる社会の構築については、「英国はパンの会社と協力して(国民の)塩分摂取量を減らした」と具体例を紹介し、都道府県でも類似の減塩政策を推奨。「地域の特産品で取り組むとか、学校の給食で始めるなど、さまざまなやり方があると思うので、取り組んでいただきたい」と話した。
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