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■NEWS 各側委員が2020年度診療報酬改定に対する意見を表明─中医協・総会

No.4994 (2020年01月11日発行) P.68

登録日: 2019-12-24

最終更新日: 2019-12-24

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中央社会保険医療協議会・総会は1220日、各側委員から2020年度診療報酬改定に対する意見を聞いた。支払側は、「機能強化加算」における文書での事前説明の要件化を改めて求めたほか、「急性期一般入院料1」の該当患者割合・基準値の厳格化などを主張。診療側は、「地域包括診療料・加算」の引き上げや、「重症度、医療・看護必要度(以下、看護必要度)III」の選択制の維持などを要望した。

■機能強化加算での事前説明要件化を改めて要望─支払側

支払側は、入院医療の重点項目として、▶許可病床200床以上の病院は、「看護必要度II」の届出を必須化、▶「急性期一般入院料1」の該当患者割合の基準値の厳格化、▶「回復期リハビリテーション病棟入院料246」にもリハビリテーション実績指数に基づく実績要件を設定、▶「療養病棟入院料12」における医療区分2・3該当患者割合の引き上げ─などの実現を求めた。

「使用ガイド付きの医薬品集」(いわゆるフォーミュラリー)にも言及し、そのあり方や具体的な取り組みを検証した上で、経済性を考慮した処方を推進する方策を診療報酬上で講じるよう促した。

外来医療では、「機能強化加算」について、診療前にかかりつけ医機能や、それによる患者のメリット、初診料に上乗せされる費用の説明などを「文書で丁寧に行うことを要件に追加するべきだ」と改めて主張。医師の働き方改革への対応では、入院基本料などの基本報酬での手当てを求める診療側の要望に、「安易に患者へ負担を生じさせる対応とすべきではない」と異議を唱えた。また、救急病院の緊急的な取り組みへの評価については、「中長期的な目標設定と進捗状況の報告の要件化等により、患者へ『見える化』するべきだ」と提言した。

■かかりつけ医機能評価する地域包括診療料等の引き上げを─診療側

診療側は「初・再診料」と「外来診療料」について、医師の技術料の基本部分であり、経営原資でもあると、その重要性を強調し、職員の人件費や施設費などのコストに見合った点数への引き上げを要望した。かかりつけ医機能の評価では、「(認知症)地域包括診療加算」、「(認知症)地域包括診療料」、「小児かかりつけ診療料」の要件見直しと引き上げを求めた。

入院医療では、「看護必要度」の評価指標について、「看護必要度II」への一本化などを拙速に行うべきではないと、許可病床数200床以上での「看護必要度II」の届出必須化を求める支払側を牽制。「急性期一般入院基本料」では、入院料23について、上位(入院料1)からの移行だけでなく、入院料4以下の下位からの移行も容認する見直しを求めた。

医師の働き方改革への対応では、▶二次救急を提供する医療機関を支えるため、「救急医療管理加算」をさらに評価、▶「医師事務作業補助体制加算」を全病床種別で算定可能とする─などを要望した。

なお、総会は同日、薬価専門部会から報告があった「令和2年度(2020年度)薬価制度改革の骨子案」を了承した。1213日の部会で了承された「骨子・たたき台」を一部字句修正したもので、内容に変更はない。

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