【質問者】
進藤潤一 虎の門病院消化器外科(肝・胆・膵)
【3cm以下で肝機能不良例はRFAが第一選択,肝機能良好例の一部は,肝切除が優先される】
肝切除とRFAを比較した無作為化比較試験(SURF trial)においては,「肝切除はRFAに比較して局所根治性に優れている」という前提のもとに,「局所根治性の優越は,無再発生存率の優越につながり」,結果「全生存率の優越につながる」という仮説を検討すべくプロトコルが作成されました。今回のSURF trialの結果は,ある条件下での肝切除とRFAの無再発生存率の差は,あるとしても非常に小さいということを示しています。全生存率については,結果が出るまであと2年待たなければいけませんが,過去の経験からは肝予備能維持の点ではRFAに優越性があることが示唆されていますので,肝予備能がChild-Pugh Bの症例などでは,RFA施行可能症例ではRFAが第一に推奨されるようになるでしょう。
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