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80歳以上の高齢者の肝細胞癌に対する薬物療法の適応や注意点は?

No.5047 (2021年01月16日発行) P.50

椎名秀一朗 (順天堂大学大学院医学研究科 消化器画像診断・治療学教授)

池田公史  (国立がん研究センター東病院肝胆膵内科長)

登録日: 2021-01-13

最終更新日: 2021-01-12

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  • 80歳以上の高齢者の肝細胞癌に対して薬物療法を実施する際の適応や注意点をご教示下さい。国立がん研究センター東病院・池田公史先生にお願いします。

    【質問者】

    椎名秀一朗 順天堂大学大学院医学研究科 消化器画像診断・治療学教授


    【回答】

    【非高齢者と比べて適応を厳格にし,治療中も慎重な経過観察を行う】

    わが国の肝癌患者は高齢化しています。国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(人口動態統計)によると,2018年の肝癌の死亡者数は2万5925人であり,そのうち80歳以上の死亡者数は1万2831人(49.5%)と,約半数を占めています。薬物療法が進行時の治療であることを考慮すると,半数近くが80歳以上の高齢者で薬物療法の対象になっている可能性があります。

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