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予防医療「ステージⅣ」[プラタナス]

No.5093 (2021年12月04日発行) P.6

廣岡伸隆 (埼玉医科大学総合診療内科准教授)

登録日: 2021-12-04

最終更新日: 2021-12-01

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  • 家庭医療の研修を受け、包括的な予防医療の提供は家庭医の重要な役割と思っている。米国での研修・診療時A/Pのひとつ# Health Maintenanceを包括的に記載する。わが国の新専門医制度の総合診療領域の指導においても、包括的な予防を確実にするようその理念と重要性を強調している。

    ある日、担当している初診外来で、後期高齢者の域にほどなく到達するADL自立し認知機能もしっかりした男性を診察。かかりつけ医からの紹介状には、高血圧と脂質異常に対する内服薬の記載があり、紹介目的は腹痛とある。

    患者確認と自己紹介後に腹痛に関する診療を開始。痩せており、元気がない印象。食欲不振と体重減少があることを知る頃、病歴聴取で鑑別すべき疾患が頭に、既に嫌な予感。そして、確定と除外を念頭に他の病歴を聴取し、診察に入り鑑別に有用な所見を取る。特に腹部診察は重要で、頭の中で嫌な方向へ確定する症状や所見を目の当たりに。採血で鉄欠乏パターンの貧血に肝機能障害も伴い、全身造影CTでやはり直腸癌の腹膜、リンパ節、肝臓、肺への多発転移の所見。腫瘍マーカーも著しく上昇。

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