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■NEWS 22・23年度中に全医療機関の具体的対応方針の策定・検証を―3月中に通知へ

No.5107 (2022年03月12日発行) P.70

登録日: 2022-03-04

最終更新日: 2022-03-04

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厚生労働省の「地域医療構想及び医師確保計画に関するワーキンググループ(WG)」は32日、民間病院を含む全医療機関に対して、地域医療構想の実現に向けた具体的対応方針の策定や検証・見直しを求める方針を概ね了承した。都道府県には検討状況の定期報告や、ホームページ等での公表も併せて求める。厚労省が3月中に都道府県に発出する通知で詳細が明らかになる見通しだ。

具体的対応方針の策定を巡っては、先行して地域医療構想調整会議での合意が進んでいた公立・公的医療機関のうち、436医療機関について再検証が求められていた。その期限は当初、▶再編統合を伴う場合は遅くとも20年秋頃まで、▶それ以外は19年度中―とされていたが、その後の新型コロナウイルス感染症のまん延でいったん白紙となり、厚労省は218月に出した通知で、改めて整理した上で示すとしていた。

一方、都道府県は、「新興感染症等の感染拡大時における医療」を加えて6事業・5疾病となる「第8次医療計画」(2429年度)を23年度中に策定することになっている。このため、厚労省はこの次期医療計画策定のタイミングを捉え、2223年度中に民間医療機関を含む全医療機関の具体的対応方針の策定や、検証・見直しを行うことをWGに提案し、了承された。

このうち公立病院に関しては、総務省が策定予定の「持続可能な地域医療提供体制を確保するための公立病院経営強化ガイドライン」を踏まえ、病院ごとに「公立病院経営強化プラン」を具体的対応方針として策定した上で、地域医療構想調整会議で協議するよう求める。 

■具体的対応方針の検討状況を都道府県HPなどで公表

都道府県を通じて検討状況を定期的に公表することも決めた。22年度については都道府県に対して、229月末と233月末時点の具体的対応方針の策定・検証状況の病床数ベースと医療機関数ベースの実績を、医療機関全体、公立・公的医療機関等、それ以外の医療機関のカテゴリ別で集計して厚労省に報告し、ホームページ等でも公表することを求める。ただし、個別医療機関の具体的な検証内容は、公表によって地域や医療機関の自主的な取り組みに影響を及ぼす可能性があることから、定期報告の項目とはせず、厚労省が別途調査することとする。

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