柔らかくけぶる霧の街ロンドン、このような表現をされることが多いように思いますが、すなわち、すすの街のイメージですよね。現在では暖炉の禁止令によって屋根についている煙突は遺物となり、少し空が澄んで明るくなったような印象を受けます。
旅の滞在先として選んだホテルは小説『シャーロック・ホームズ』の著作者であるコナン・ドイル(眼科医)が常宿していた、というホテルロイヤルです。私は近代的なホテルよりも歴史のあるホテルを選ぶほうで、以前訪れたロンドンでもやはり伝統的なホテルを選んだので、母の次に使ったシャワーが途中で水になってしまう、という大変驚くようなこともありました。
最近の給湯事情については、さすがに水にはなりませんがシャワーの温度にムラがあり、確かにロンドンに来ているということを肌で感じとることができました。すべてが快適な旅よりも、少し不便さが残るくらいのほうが一層楽しい思い出になるような気がします。
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