株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

■NEWS 次期改定は医療計画、医師働き方改革、医療DXから議論を開始―中医協総会

No.5153 (2023年01月28日発行) P.78

登録日: 2023-01-23

最終更新日: 2023-01-23

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

中央社会保険医療協議会総会は1月18日、2024年度の次期診療報酬改定に向けた検討の進め方の案を了承した。総会で4月から開始される1巡目の審議では、まず「第8次医療計画」、「医師の働き方改革」、「医療DX」について議論することを確認した。

厚生労働省は、次期改定の議論にあたって、次期改定は地域「ポスト2025」(現行の地域医療構想の終了後)も見据えた介護報酬、障害福祉サービス等報酬との同時改定であること、新たに「新興感染症への対応」を加えた5疾病6事業等の見直しを行う「第8次医療計画」が24年度から開始されること、24年4月から医師の休日・時間外労働に上限規制が導入されること、医療DX推進本部で医療DXの実現に向けた議論が進められていること、プログラム医療機器(SaMD)の評価体系のあり方の検討が求められていること―といった社会情勢の変化や医療制度改革の実施について、十分考慮する必要性を強調。

その上で、総会における4月から夏頃までの1巡目の議論では、まず「第8次医療計画」、「医師の働き方改革」、「医療DX」を、その後は「入院」、「外来」、「在宅」、「歯科」、「調剤」、「感染症」、「個別事項等」をテーマに、広く意見を交換。秋以降の2巡目の議論では、個別具体的な改定項目についての検討を深めるスケジュールを提示した。

■プログラム医療機器の評価体系検討でワーキンググループを新設

また、社会保障審議会介護給付費分科会の委員と同時改定に向けた基本認識を共有するための意見交換会を、双方の議論が本格化する前の3月頃から6月頃にかけて3回程度開催する。プログラム医療機器の評価体系の検討は、保険医療材料等専門組織の下に新たに設置する「SaMDワーキンググループ(仮)」で行うことも決まった。

同日の総会では、23年度薬価改定に伴う薬価基準の見直し案も了承された。昨年度末に決定した23年度薬価改定の骨子を反映させた内容で、▶平均乖離率(7.0%)の0.625倍(乖離率4.375%)を超える品目を対象に薬価改定を行う、急激な原材料費の高騰などの影響で不採算となった品目に不採算品再算定を適用して薬価を引き上げる特例の実施、イノベーションに配慮し、「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」の対象で薬価が下がる品目について、改定前と遜色ない薬価水準が維持できるように加算額を増額する特例の実施―などが盛り込まれた。

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

関連物件情報

もっと見る

page top