京都府医師会副会長で中医協委員を務める安達秀樹氏は13日、都内で開かれた日本臨床内科医会総会で「平成26年診療報酬改定の核心と課題」と題して講演した。
今回の改定では、財務省の財政制度等審議会が昨年11月の予算編成に関する建議の中で「薬価引下げ分を診療報酬本体の改定財源と考えるのはフィクション」と主張したこともあり、結局薬価引下げ分は消費税率引上げ対策に充てられた。
安達氏はこの問題に触れ、「薬価と診療報酬は不可分の関係にある。今回の改定では財務省主導で薬価引下げ分を改定財源に充てなかったが、これを恒常化させないよう、日本医師会、日本臨床内科医会、中医協委員が一丸となって最大の努力をしたい」と強調した。
その上で、「日本の診療所が果たしている高い外来診療機能に着目した議論をせずに、財源論だけで再診料を見直すという政府の考え方は承服できない。消費税対策で初・再診料が引き上げられたが、これで議論が決着したわけではない。中医協委員任期の来年10月までの間に必ず外来機能から見た再診料の再評価に関する議論を行いたい」と決意を示した。