お知らせ
■NEWS 医薬品安定供給有識者検討会の報告書に日医が見解「委員の要求が削除・簡略化された」
厚生労働省の有識者検討会が、後発医薬品（ジェネリック医薬品）産業構造見直しなど医薬品の迅速・安定供給実現のための対策の方向性を盛り込んだ報告書を6月6日に概ね取りまとめたことを受け、医療団体や製薬団体から見解やコメントの発表が相次いでいる。
日本医師会の宮川政昭常任理事は7日の記者会見で、報告書について「有識者検討会で検討されたこと、委員が要求されたことがかなり削除されていたり簡略化された表現になっている」と政府内の調整で中身が骨抜きにされたとの認識を示しながら、「まだまだ安定供給に対し検討する事項が不足している」と不満を表明。
その上で、「さらなる検討の場が用意されているので、安定供給確保について十分検討し、具体的な対策を盛り込む必要がある」と指摘した。
記者との質疑応答で報告書への見解を示す宮川常任理事（7日）
■ジェネリック製薬協「80％引上げの時代からステージ変わった」
日本製薬団体連合会（会長：岡田安史エーザイ代表執行役COO）は6日、「医療上必要性が高い医薬品の薬価の下支え、革新的医薬品における新たな評価方法や特許期間中の薬価維持の仕組みの強化、過度な薬価差の偏在の是正など、極めて重要な対策の方向性が示された」とのコメントを発表。
日本ジェネリック製薬協会（会長：高田浩樹社長）は6日に発表したステートメントで、「ジェネリック医薬品産業の構造の見直し」の方向性が示されたことについて「私どもの要望も反映された内容」と前向きに評価。「（後発品の）数量シェアを80%に引き上げる時代から大きくステージが変わった」との認識を示し、産業構造のあり方の見直しを進める姿勢を示している。
【関連記事】
ジェネリック産業構造見直しで会議体設置へ─医薬品安定供給有識者検討会が報告書案を大筋で了承
【関連情報】
日本製薬団体連合会「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会報告書案について」（6月6日）
日本ジェネリック製薬協会「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会報告書（案）について」（6月6日）
