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■NEWS 医科の1件当たり点数、入院・入院外とも前年比1.8%増―22年診療行為別統計

No.5176 (2023年07月08日発行) P.70

登録日: 2023-06-29

最終更新日: 2023-06-29

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厚生労働省が621日に公表した「令和42022)年社会医療診療行為別統計の概況」によると、医科の1件当たり点数は入院・入院外とも前年比で1.8%増加したことがわかった。1日当たり点数の前年比は入院が3.8%増、入院外が2.3%増だった。

社会医療診療行為別統計は全国の保険診療の実態を調査するもので、診療報酬改定の基礎資料などとして活用される。今回は226月審査分のレセプトのうち、「レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)」に蓄積されている全数を対象に集計した。

医科についてみると、入院の1件当たり点数は59304.4点(前年比1.8%増)、1日当たり点数は3851.7点(3.8%増)となった。診療行為別の1日当たり点数は、「入院料等」1385.2点(構成割合36.0%)、「診断群分類による包括評価等」1149.3点(29.8%)、「手術」699.8点(18.2%)の順に高い。1件当たり日数は15.40日で、前年から0.30日減少した。

入院外は、1件当たり点数が1481.5点(前年比1.8%増)、1日当たり点数が1010.6点(2.3%増)。診療行為別の1日当たり点数は「検査」195.1点(構成割合19.3%)が最も高く、これに「初・再診」138.1点(13.7%)、「注射」125.1点(12.4%)などが続く。1件当たり日数は前年比0.01減少の1.47日だった。

一般医療、後期医療別でみた入院1件当たり点数は、一般医療が57131.0点、後期医療が61260.4点。1日当たり点数は一般医療が4535.4点、後期医療が3419.1点となった。診療行為別の構成割合を比較すると、後期医療は一般医療に比べて「入院料等」、「リハビリテーション」の割合が高く、「手術」や「診断群分類による包括評価等」の割合は低かった。1件当たり日数は、一般医療が12.60日、後期医療が17.92日。

入院外は、1件当たり点数が一般医療1365.5点、後期医療1773.8点。1日当たり点数は一般医療980.7点、後期医療1074.1点となった。診療行為別の構成割合をみると、後期医療は一般医療に比べて「在宅医療」の割合が高く、「初・再診」の割合が低い。1件当たり日数は、一般医療が1.39日、後期医療が1.65日だった。

■後発医薬品の使用割合は供給不安の影響を受け、横ばいで推移

一方、後発医薬品の使用状況について、薬剤種類数に占める後発医薬品の種類数の割合をみると全体では78.2%(前年比0.3ポイント増)、内訳は入院73.2%(1.1ポイント減)、院内処方(入院外・投薬)66.7%(0.3ポイント減)、院外処方(薬局調剤)80.7%(0.4ポイント増)となった。ほとんどが前年から横ばい、あるいは低下しており、後発医薬品の供給不安の影響が窺える結果となった。

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