ファイザーは6月26日、経口の円形脱毛症治療薬「リットフーロカプセル50mg」(一般名:リトレシチニブ)の国内での製造販売承認を取得したと発表した。
リットフーロは、ATP結合部位の遮断により、JAK3および5種類のTECファミリーキナーゼを不可逆的に阻害する共有結合形成型の経口投与可能な低分子製剤。円形脱毛症の病態に関与するIL-15、IL-21等の共通γ鎖受容体のシグナル伝達をJAK3阻害により強力に抑制し、CD8陽性T細胞およびNK細胞の細胞溶解能をTECファミリーキナーゼ阻害により抑制することで治療効果を発揮するとされている。添付文書には「頭部全体の概ね50%以上に脱毛が認められ、過去6カ月程度毛髪に自然再生が認められない患者に投与すること」と明記された。
リットフーロは、全頭型・汎発型を含む円形脱毛症を有する患者を対象とした国際共同治験(ALLEGRO-2b/3、ALLEGRO-LT)で、主要評価項目の「第24週時のSALT20以下(頭部脱毛20%以下)達成割合」を有意に改善したことが確認されている。
「リットフーロカプセル」の効能・効果/用法・用量
【効能・効果】円形脱毛症(脱毛部位が広範囲に及ぶ難治の場合に限る)
【用法・用量】成人および12歳以上の小児に50mgを1日1回経口投与