著: | 土田哲也(埼玉医科大学名誉教授) |
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判型: | AB判 |
頁数: | 168頁 |
装丁: | カラー |
発行日: | 2021年11月05日 |
ISBN: | 978-4-7849-5916-7 |
版数: | 第1 |
付録: | 無料の電子版(HTML版)が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) |
1章 皮疹の用語解説
1 はじめに
2 皮疹の基本用語
2章 よく診る皮膚症状ベスト20
1 頬の紅斑
2 口唇・口囲の紅斑
3 眼囲の紅斑
4 頭の紅斑・鱗屑
5 手の紅斑
6 足の鱗屑
7 股の紅斑
8 下腿の紅斑
9 体幹の紅斑
10 紅色丘疹
11 常色丘疹
12 水疱・びらん
13 潰瘍
14 紫斑
15 褐色~黒色斑
16 褐色~黒色結節
17 紅色結節
18 常色の皮内~皮下結節
19 角化性結節
20 爪・爪囲の異常
3章 よく診る皮膚疾患ベスト60
A 炎症性疾患
1 接触皮膚炎
2 アトピー性皮膚炎
3 脂漏性皮膚炎
4 皮脂欠乏性湿疹・貨幣状湿疹
5 汗疹
6 汗疱・異汗性湿疹
7 主婦手湿疹
8 虫刺症
9 痒疹
10 蕁麻疹
11 薬疹
12 掌蹠膿疱症
13 乾癬
14 ジベルバラ色粃糠疹
15 多形滲出性紅斑
16 結節性紅斑
B 血行性・物理的疾患
17 うっ滞性症候群
18 糖尿病性潰瘍
19 褥瘡
20 熱傷
21 凍瘡
22 光線過敏症
23,24 鶏眼・胼胝腫
C 毛・爪疾患
25 脱毛症(円形脱毛症,男性型脱毛)
26 痤瘡
27 酒皶
28 巻き爪・陥入爪
D 感染症
29,30 風疹・麻疹
31,32 手足口病・伝染性紅斑
33 水痘
34 帯状疱疹
35 単純疱疹
36 伝染性軟属腫
37 ウイルス性疣贅
38 伝染性膿痂疹
39,40 毛包炎・せつ
41 丹毒
42 蜂窩織炎
43 白癬
44 カンジダ症
45 癜風
46 疥癬
E 色素異常症
47,48 しみ(老人性色素斑,肝斑)
49 白斑
F 腫瘍性疾患
50 後天性色素細胞母斑
51 脂漏性角化症
52 粉瘤
53 肥厚性瘢痕・ケロイド
54 粘液嚢腫・ガングリオン
55 脂肪腫
56 血管腫・血管奇形
57,58 黒あざ(先天性色素細胞母斑)・茶あざ(扁平母斑)
59,60 青あざ(太田母斑)・赤あざ(毛細血管奇形)
4章 内科疾患と皮膚病変
1 内臓悪性腫瘍と皮膚病変
2 臓器別疾患と皮膚病変
3 内分泌・代謝疾患と皮膚病変
4 膠原病(関連疾患)と皮膚病変
5 血管炎・血行障害と皮膚病変
5章 薬疹
1 薬疹と薬剤アレルギーは同義?
2 薬疹は,「初めての薬」により,摂取後「すぐに」生じる?
3 薬疹は「全身に」生じる?
4 薬疹と「ウイルス性発疹症」との鑑別は容易?
5 よくみる薬疹の病型
6 注意すべき薬疹の病型
7 特殊な薬疹の病型
8 非アレルギー機序による薬疹
9 薬疹の病型のまとめ
10 薬疹の検査
11 薬疹の治療
12 薬疹への対応
皮膚科が専門ではない先生方の皮膚病変への向き合い方は,恐らくかなり幅があると思います。皮膚の症状はよくわからないから手出しはしない,皮膚科に診てもらえばよい,といった割り切り方をなさるのも立派な見識だと思います。しかし問題なのは,皮膚に症状のある患者さんはきわめて多いことです。皮膚科でなくとも,患者さんから皮膚症状の相談を受ける機会は随分多いのではないでしょうか。そういった際,問題がありそうな患者さんは皮膚科に紹介するにしても,ある程度は皮膚病変がわかった上で紹介したい,できれば最小限の診療は行いたいと思っていらっしゃる先生方も多いのではないかと拝察します。
本書は,そのような先生方のニーズに応えるために作成されたものです。本書を通読して頂ければ,最初に「皮疹」の意味(第1章),続いて「皮膚症状」の見きわめ(第2章),さらに「皮膚疾患」の診断と治療のポイント(第3章)を学ぶことができます。それにより,皮膚のありふれた病変に対して最小限の対応はできるようになるはずです。でも,そんな通読する時間なんてないよ,とお考えの先生方は,診療の際,目にした病変を絵合わせ的にみていくのにご利用頂いてもよいと思います。そういった使い方ができるように,どこから入っても大丈夫な構成になっています。
本書は,jmedmook34「よく診る皮膚症状20・皮膚疾患60」を単行本化したものですが,ジェネラリストの先生方にとってさらに実用的な書籍となるよう,項目・内容を再構成しております。第3章のそれぞれの疾患においては,紹介の目安となるよう,青信号(対処可能な疾患・状況),黄信号(紹介した方がよい疾患・状況),赤信号(紹介すべき疾患・状況)も記入しました。また,ジェネラリストの先生方のニーズが高い「内臓疾患と皮膚病変」(第4章)および「薬疹」(第5章)は,それだけでも読めるよう別建てにしています。
本書が先生方の日常診療に少しでもお役に立つことができればと願っています。