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■NEWS 24年度予算概算要求基準を閣議了承、高齢化等に伴う自然増は5200億円―政府

No.5181 (2023年08月12日発行) P.70

登録日: 2023-08-01

最終更新日: 2023-08-01

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政府は725日、2024年度予算の概算要求基準を閣議了承した。年金・医療などの社会保障費では、高齢化などに伴ういわゆる自然増として5200億円を見込んだ。ただし、増加額については、高齢化による増加分に相当する伸びにおさめることを目指して合理化・効率化に最大限取り組み、その結果を24年度予算に反映させることを基本方針に掲げた。

23年度当初予算では、概算要求時に見込まれていた自然増5600億円を4100億円にまで圧縮。削減分の1500億円は薬価の中間年改定や、後期高齢者医療制度の自己負担割合引き上げ(2210月から一定以上所得者の自己負担を2割化)などで捻出した。

24年度は診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬のトリプル改定と薬価・材料価格改定の実施年に当たる。報酬改定を巡っては、人件費や物価高騰に対応した引き上げを求める医療・介護関係団体と、公費・保険料の上昇を抑制したい財務省・保険者の対立は不可避で、年末の改定率決定に向けた調整は難航することが予想される。

一方、岸田内閣が掲げる「新しい資本主義」の実現では、「重要政策推進枠」を設定。構造的賃上げや少子化対策・こども政策などが対象だが、物価高騰対策についても必要に応じて重要政策推進枠の活用や、概算要求時には金額を示さない事項要求を認め、具体的な検討は予算編成過程で行うとした。「こども未来戦略方針」(236月閣議決定)で打ち出した「こども・子育て支援加速化プラン」の内容の具現化の取扱いも、予算編成過程で検討する。各省庁からの概算要求の提出期限は8月末日。

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