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十二指腸乳頭部腫瘍に対する内視鏡的乳頭切除術の適応と偶発症予防について

No.5183 (2023年08月26日発行) P.52

中原一有 (聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科准教授)

岩崎栄典 (慶應義塾大学医学部消化器内科専任講師)

登録日: 2023-08-24

最終更新日: 2023-08-23

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  • 十二指腸乳頭部腫瘍に対する内視鏡的乳頭切除術の適応と偶発症予防についてご教示下さい。
    慶應義塾大学・岩崎栄典先生にご解説をお願いします。

    【質問者】中原一有 聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科 准教授


    【回答】

     【適応は胆管膵管浸潤を伴わない腺腫。適切な偶発症予防が重要である】

    十二指腸乳頭部腫瘍の有病率は0.04~0.012%であり,比較的稀な疾患です。十二指腸乳頭部腺腫は高い確率で悪性化するため,ほとんどの症例で腫瘍切除が推奨されており,内視鏡的切除術(endoscopic papillectomy:EP)が第一選択として行われています。稀な処置ですが,複数のガイドラインが出版されています1)2)。処置後の膵炎や出血,穿孔といったリスクの高い処置であるとともに,完全切除は難しく,遺残・再発率は報告によっては30%程度ほどと高いことが報告されています。

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