【質問者】中原一有 聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科 准教授
【適応は胆管膵管浸潤を伴わない腺腫。適切な偶発症予防が重要である】
十二指腸乳頭部腫瘍の有病率は0.04~0.012%であり,比較的稀な疾患です。十二指腸乳頭部腺腫は高い確率で悪性化するため,ほとんどの症例で腫瘍切除が推奨されており,内視鏡的切除術(endoscopic papillectomy:EP)が第一選択として行われています。稀な処置ですが,複数のガイドラインが出版されています1)2)。処置後の膵炎や出血,穿孔といったリスクの高い処置であるとともに,完全切除は難しく,遺残・再発率は報告によっては30%程度ほどと高いことが報告されています。
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