社保審医療保険部会(遠藤久夫部会長)は15日の会合で、厚労省が示した後期高齢者の保険料の軽減特例を見直す方針について了承した。負担の公平化の観点から、高齢者にも応分の負担を求める。現在、保険料の軽減特例を受けている後期高齢者は約900万人で、来年の通常国会での法改正を目指す。
後期高齢者保険料の軽減特例は、2008年の制度開始以降、低所得者や元被扶養者の保険料が最大9割軽減されるというもの。廃止の時期については、激変緩和の観点から16年度以降段階的に廃止していく方針。
同部会ではこのほか、後期高齢者が医療機関を受診した場合の自己負担についても、引上げを検討。現在は全体の6.8%の「現役並み所得者」を除く「一般」「低所得者」は1割負担となっている。白川修二委員(健保連)は「これだけ医療保険財政が厳しくなる中では高齢者にも応分の負担を求めていかざるを得ない状況。高齢者を特別扱いしているものについて点検していくべき」と指摘した。