自民党の議員連盟「国民医療を守る議員の会」(会長=高村正彦党副総裁)は15日の総会で、医療機関の控除対象外消費税問題の抜本解決に向けて、年末の政府・与党税制改正大綱策定までに議連として要望を行うことを決めた。要望事項は、日本医師会の税制改正要望などを踏まえ、来年10月にも予定されている消費税率10%への「引上げ時」と「引上げ後」の2つの時期に分けて整理する。
総会では、横倉義武日医会長らが税制改正要望について説明。(1)10%の期間内に社会保険診療報酬にかかる消費税について軽減税率の導入等で課税取引に転換する、(2)来年度税制改正大綱に(1)を反映し、10%への引上げの際に医療機関等の設備投資等にかかる消費税について非課税還付等の方策を検討し、仕入税額の還付措置を導入する─による早期解決を訴えた。
これに対し野田毅党税調会長は、「もっともな主張。消費税導入時に診療報酬を非課税としたことで生じた矛盾が増税の度に拡大し、もはや限界に至った」と述べる一方で、「引上げと同時の解決は難しい」とした。これについて、総会終了後に会見した武見敬三参院議員は「引上げ後に解決を探ることになる」との見解を示した。