自民党と公明党は12月30日、2015年度税制改正大綱を決定した。社会保険診療にかかる消費税が非課税であることで生じている「控除対象外消費税」の解決に関しては「検討事項」に位置づけ、日本医師会が求めている社会保険診療の課税化や軽減税率導入などの具体的措置は盛り込まなかった。
大綱では、医療にかかる消費税について、「個々の診療報酬項目に含まれる仕入れ税額相当額分を『見える化』することなどにより実態の正確な把握を行う」とした上で、医療保険制度における手当のあり方などと併せて総合的に検討し、結論を得るとしている。
軽減税率については「基本的考え方」の中で、2017年4月の消費税率10%引上げ以降の導入を目指すとしているが、特定の分野への言及はなく、対象品目等については「早急に具体的な検討を進める」との記載にとどまっている。