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運営の極意(?) ─研究科長をやって学んだこと(下) [なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(94)]

No.4799 (2016年04月16日発行) P.71

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-01-26

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  • 研究科長をやって、身につけたつもりになっている運営の極意、第二回であります。第一回の①さっさと仕上げる、②(できるだけ)他人に任せる、③予防原則を貫く─に続く四つ目は、例外は(可能な限り)認めない、であります。

    ちょっとそれはあかんやろぉと言いたくなるようなことや、なんやかやと例外を認めてくれとかのお願い事をされることがけっこうあった。冷たいと思われるかもしれないが、こういうのは、原理原則に基づき、できるだけお断りすることにした。

    いくつか理由がある。一つは、認めていくとずるずるとキリがないということである。それに、例外を認めると、それを前例としなければならないが、いちいち覚えるのは面倒でたまらない。

    自分で言うのもなんだが、決して公平さをもってなるような人柄ではない。無意識のうちに、好きな人の願いは聞いて、嫌いな人のは退けるようなことになりかねない。それはいくらなんでもあかんだろう。

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