私が小児科医となり、専門として選択した分野は小児リウマチ性疾患です。この疾患は比較的稀少であり、最も頻度の高い若年性特発性関節炎でも有病率は小児人口10万人当たり10~15人です。多くの先生方は診療の機会が少ないかもしれません。また、このような古典的なリウマチ性疾患以外に、遺伝子変異に伴う免疫システム異常による炎症性サイトカインの過剰産生から発熱・関節炎・皮疹・中枢神経障害などをきたす自己炎症性疾患も、私の診療分野です。本稿の執筆にあたって、自己炎症性疾患であるクリオピリン関連周期熱症候群(cryopyrin-associated periodic syndrome:CAPS)の患児が思い浮かびました。
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