【Q】
向精神薬を服用中の患者の入院を引き受けるとき,38℃以上の高熱時には向精神薬を中止するようアドバイスを受けることがあるが,その根拠を。いわゆる悪性症候群が起きやすいのか。 (千葉県 H)【A】
向精神薬の中でも,抗精神病薬についての質問と考える。抗精神病薬を服用中の患者が高熱を呈する場合,その原因には様々なものが考えられる。肺炎や腎盂腎炎,胆嚢炎などの感染症や,SLE(systemic lupus erythematosus)などの膠原病,脱水,熱中症,悪性腫瘍による腫瘍熱などが挙げられる。これらの疾患の合併に際しては,高熱を呈していても抗精神病薬を中止する必要はない。