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みずぼうそうの診断は難しい!? [プラタナス]

No.4787 (2016年01月23日発行) P.1

渡辺正博 (すずかこどもクリニック院長)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-01-27

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  • みずぼうそうは子どもにとってポピュラーな病気であり、医師でなくとも臨床診断可能である。ところが最近、小児科医でも診断が難しい症例が増えてきた。ワクチン接種後罹患(breakthrough varicella:BV)である。多くは二次性ワクチン不全のため軽症で、皮疹は水疱疹より丘疹・紅斑が中心で皮疹数は少ない(写真左)。そのため虫さされやエンテロウイルス感染症との鑑別が難しい。

    2015年8月、5歳の男児が体幹の発疹で受診した。発疹は丘疹で体幹全体にあり四肢にはなかった(写真右)。母親の話では、幼稚園でみずぼうそうが流行中であり、弟も他院で水痘と診断されたとのこと。皮疹からBVを否定できないが、水痘流行期ではないため疑問を感じた。その弟も一緒にきていたため体を見せてもらうと、丘疹は体幹にもあるが四肢が中心で手足口病と思われた。念のため兄の皮疹を採取したが、PCRでVZV-DNAは検出されなかった。

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