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DSM-5項目解説(2)

No.4717 (2014年09月20日発行) P.57

武田雅俊 (大阪大学精神医学教授)

登録日: 2014-09-20

最終更新日: 2016-10-26

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2 統合失調症スペクトラム障害および他の精神病性障害群(schizophrenia spectrum and other psychotic disorders)
統合失調型パーソナリティ障害〔schizotypal(personality)disorder〕/妄想性障害(delusional disorder)/短期精神病性障害(brief psychotic disorder)/統合失調症様障害(schizophreniform disorder)/統合失調症(schizophrenia)/統合失調感情障害(schizoaffective disorder)/物質・医薬品誘発性精神病性障害(substance/medication-induced psychotic disorder)/他の医学的疾患による精神病性障害(psychotic disorder due to another medical condition)/他の精神疾患に関連する緊張病(catatonia associated with another mental disorder)

統合失調症スペクトラム障害には幻覚妄想を呈する精神病性障害がまとめられているが,最大の変更点は統合失調症のこれまでの破瓜型,妄想型,緊張病型などの亜型分類が廃止された点である。それに対応して,緊張病(カタトニア)は統合失調症に限らず広くみられることから独立した疾患単位となり,特定用語を利用して,統合失調症による緊張病,双極性障害による緊張病,抑うつ障害による緊張病などと記述する。また,統合失調症の診断基準として広く使用されていたシュナイダーの一級症状は,重要視されていない。
統合失調型パーソナリティ障害はパーソナリティ障害群の項にも含まれており,短期精神病性障害は症状の持続が1カ月以内,統合失調症様障害は症状持続が6カ月以内とされた。統合失調症は,妄想,幻覚,解体した言語,解体したあるいは緊張病性の行動,陰性症状の5項目中2項目以上が6カ月以上持続しているものをいう。

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