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【私の一曲】Anita Sings the Most

No.4868 (2017年08月12日発行) P.73

福原俊一 (京都大学教授 福島県立医科大学副学長)

登録日: 2017-08-12

最終更新日: 2017-08-07

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  • アニタ・オデイは米国のジャズ歌手。ハスキーボイスと個性的な歌い方が特徴で、「ジャズ界のイゼベル」の異名をとった(CD:ユニバーサルミュージック、2014年発売)

    天才歌手の短い旬をとらえた珠玉の一曲

    1957年に製作されたAnita O’Dayの最高傑作である。Helen Merrill、June Christy……、ハスキーボイス歌手は数多あれど、Anitaは異次元の歌手。天性のリズム感、自在にスライドする音や速度、柔軟で奔放なスキャット。

    これを聴いた当時高校生だった私は、肌が粟立ち、衝撃を受けた。米国英語が持つリズム感、スピード感、抑揚、間なども体感した。何度聞いても飽きることがなく、歌や伴奏のアドリブまで覚えるほどに。その8年後に、内科研修医として渡米するとは想像だにしなかったが、同僚の理解不能な早口英語のリズムだけには乗れたのは、ひとえにこのレコードのおかげと思っている。

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