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「働き方改革」に重点、医師の勤務環境改善など盛り込む─医療は11兆8000億円、「自然増」は6300億円【2018年度予算概算要求】

No.4871 (2017年09月02日発行) P.14

登録日: 2017-08-25

最終更新日: 2017-08-31

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  • 厚生労働省は8月25日、2018年度予算の概算要求の全体像を自民党厚労部会に提示した。一般会計の要望額は今年度当初予算比2.4%増の31兆4298億円で、過去最大となった。重点要求の第1の柱には、働き方改革に関する項目が据えられ、医師の勤務環境改善などが盛り込まれた。

    高齢化等に伴ういわゆる「自然増」に当たる増加額は、他府省所管予算の減少額200億円を含め6300億円に抑えられた。要望額のうち年金・医療等の経費は29兆4972億円で、その内訳は、医療11兆8000億円、介護2兆9000億円、福祉等3兆3000億円、年金11兆6000億円。来年度に改定が予定される診療報酬、介護報酬、障害報酬については金額を明示しない事項要求とし、予算編成過程で調整する。

    重点要求項目のうち、医療に関連する主要施策は表の通り。



    ■医師の長時間労働是正が「推進枠」に

    働き方改革関連では、3月に策定された「働き方改革実行計画」で、時間外労働の上限規制の対象に含めつつ、規制の適用に一定の猶予期間を設けることとされた医師、建設業などの業種の勤務環境改善で48億円を要望している。医師をはじめとする医療従事者については、「優先課題推進枠」(用語解説)でも3億円を要望。長時間労働の是正に向け、病院実態調査を実施するほか、都道府県に設置されている医療勤務環境改善支援センターの機能充実に充てる。

    ■データヘルス改革、受動喫煙対策は大幅増要望

    データヘルス改革の推進には92億円が計上され、今年度当初予算比で9倍以上の増額要望となった。健康、医療、介護のビッグデータを連結した「保健医療データプラットフォーム」の構築に向け、データの分析環境の整備やセキュリティの検証を行う。推進枠には、患者基本情報や健診情報などを初診時等に本人同意の下で共有できる「保健医療記録共有サービス」の実証も盛り込まれ、2020年度の本格稼働を目指し運用面・技術面の課題を検討する。

    受動喫煙防止対策では、今年度当初予算比5倍以上の55億円を要望している。喫煙専用室を設置する飲食店等に対する助成や自治体が行う公衆喫煙所の整備を支援するほか、国民や施設管理者に対する普及啓発を強化する。

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